良い ベルリン帝国放送 ナチスドイツによるステレオ実験録音  ギーゼキング カラヤン ルッツェ

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1993年のAES第94回コンヴェンション(ベルリン)で会員に配布された特性CD(CDーR)。 第二次大戦中に、ナチス・ドイツ(帝国放送)が放送用にステレオ録音を実験的に行っていた。エンジニアはヘルムート・クリューガー。このCDにはそのステレオ録音によるワルター・ギーゼキングや若きカラヤンの演奏が入っている。 多くが録音されているようだが、現在はそのほとんどが不明、残念なことである。よってこのCDは、とても貴重である。 本CDには3曲 ワルター・ギーゼキング、ローテル指揮/大ベルリン放送管弦楽団 ベートーヴェン協奏曲「皇帝」、ワルター・ルッツェ指揮のブラームスの「セレナード第1番」そして、カラヤン/ベルリン国立歌劇場管弦楽団のブルックナー:交響曲第8番の第4楽章が収録されている。 出品のCDは 盤面の裏の印記を見てCD-Rであるが、上記の配布されたCDがこのCD-R盤なのかなどは、不明です。とは言え、解説書は 和田 則彦氏による日本語。 いずれにせよ 聞こえてくるサウンドは、現在 時に聞かれる機械的操作音で自然感の失われたような音ではなく、とても質の高い音である。目の前で演奏しているのではないかと錯覚するほどの豊かな臨場感、決して痩せた音ではなく音の余韻まで聞こえてくる。 ただし出品のCD盤は その表側(印記されている側)にその印記文字を掻き取るような痛み?があり。見た印象は 良くないです。 けれどもその痛みの影響はなく再生され、音は先述したように、ちょっと実験してみたなどの半端なものではなく、素晴らしい!。
カラヤンは 当時はフルトヴェングラーの存在で第2指揮者という位置付けであったが、このステレオ録音のブルックナーを聞くと すでにすごい指揮者で、フルトヴェングラーが密かに恐れていたとする指揮者であったことが聞き取れる。

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